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皮膚を削る?!削皮術でタトゥーを除去する方法のすべて

削皮法

タトゥーを削皮術で除去すると聞いて、皆さんは何のことだか分かりますか?

「皮膚を削る方法だから痛そう・・・」
「皮膚の中まで見えるの・・・グロそう・・・」

そんなことを思われるでしょうか?

確かに、タトゥーがある部分の皮膚を削り、新たの皮膚が生成されることでタトゥーのない状態の皮膚にする手法です。
皮膚を削る過程が痛そう、グロそうという認識を与えるのだと思います。

しかし、削皮術はヤケド治療などで形成外科でも使われている手法で、手軽とは言い難いですが、安全な手法です。
タトゥー除去を行う際に、削皮術という言葉が出てきたり、削皮を勧められて不安に思う方も多いと思いますが、そんな方のために削皮の方法から経過、ダウンタイム、リスクまで全てをご説明致します。

不安に思っている方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。


1 削皮術とはタトゥーを削り皮膚を再生させる方法

タトゥー除去の手法の一つである削皮術は、タトゥーが入っている部分の皮膚を医療用の特殊なカミソリを使用して皮膚を削り、除去する方法です。クリニックによっては、剥削法やアブレーションと呼んでいる場合もあります。

削皮法

皮膚を削ったあとは、3ヶ月掛けて新しい皮膚が再生され、その後、年数を重ねる上で肌に馴染んでいきますが、タトゥーの入っていない頃の皮膚に戻るというよりもヤケドの跡のような状態になるといったことが多く、ドクターの手技により差は出ますが、痕が残るかどうかは体質にも大きく影響されます。

また、刺青など皮膚の深くまで入っている場合は、削皮術を用いて皮膚を削った後、レーザーを照射することで除去する場合もあります。

削皮術では、基本的に1回の手術でタトゥーを除去することが可能ですが、範囲が広いタトゥーは体の負担を考え、2回以上に分けることがあります。

1-1 削皮術は大きめのタトゥーで早く除去したい方におすすめ

タトゥー除去方法として、削皮術の他にレーザー治療と切除術、植皮術がありますが、削皮術は特に比較的大きなタトゥーが入っているが、一刻も早くタトゥーを除去したい方に向いている方法です。

切除術も1度の手術で除去することができる場合もあるので早くタトゥーを消せる方法ではありますが、分割切除と判断された場合は1回目の手術から3ヶ月以上の間を空けることが必要です。一方、削皮術は範囲にもよりますが、一度の手術で除去が可能となるケースがほとんどです。

切除術で分割切除を用いるのは、皮膚の余裕よりもタトゥーが大きいからです。皮膚の余裕と関係のない除去方法である削皮術は体に負担が掛からない程度で1度に除去することができます。

このように一刻も早く消したいが、切除術では分割切除と診断されてしまった方が削皮術を選ばれるケースが多くなっています。

下記は方法別に特徴を一覧にした表です。

方法 ピコレーザー YAGレーザー 切除術 削皮術 植皮

効果

タトゥーの種類により除去できない場合がある タトゥーの種類により除去できない場合がある 除去できる タトゥーの種類により除去できない場合がある 除去できる※1
治療回数 3回以上 5回以上 1回~6回※2 1回~4回※3 1回~4回※3
傷跡 分かりづらい 分かりづらい 縫合の跡が残る 跡が残る、目立つ場合がある 跡が残る
痛み なし なし なし※4 なし※4 なし※4
ダウンタイム 1週間程度 1週間程度 1ヶ月※5 1ヶ月※5 1ヶ月※5

※1 全身に及ぶ場合、皮膚の移植ができないため難しい場合もある
※2 大きさによる
※3 広範囲に及ぶ場合は体の負担を考え、分割する場合がある
※4 麻酔が効いているので術中の痛みはなし、術後は痛み止めを服用することで我慢できる程度
※5 患部が小さい場合は2週間程度の場合がある

タトゥー除去『切除術』について詳しくはこちら≫
タトゥー除去『植皮術』について詳しくはこちら≫

1-2 削皮術のメリットは早くタトゥーを除去できること

前述した通り、削皮術のメリットは早くタトゥーを除去できることです。
全身にタトゥーが入って入る場合は、体の負担を考え複数回に分けて手術を行いますが、比較的広範囲に及ぶタトゥーも一度の手術で取り除くことが可能なので、例えば、『会社で行われる健康診断が迫っていてとにかくタトゥーがない状態にしておきたい!』といったような早くタトゥーを除去したいと考えている方に有効な手術です。

1-3 削皮術のデメリットは跡が残ることがあること

一方、削皮術のデメリットは跡が残ることがある、アフターケアが大切といった点です。
前述の通り、関節などのよく動かす部分は特に、ヤケドのような跡が除去した部分全体に残ってしまう可能性があるため、直近で結婚式を控えていたり、見せる可能性がある場合は、必ずしも最適な方法とは言えません。

年月を掛けて元の皮膚に近付いていくため、徐々に良くなってきますが、時間が掛かってしまいます。また、深くまで彫っているタトゥーの場合、皮膚を削り切れない場合があるので、その場合は、レーザー治療を重ねて行ったり、切除術や植皮術を行う場合もあり、場合によっては、かなり目立つ傷跡が残ることがあります。


2 当日手術も可能!削皮術の手術の流れ

ドクターカウンセリング

削皮術の手術の流れを説明します。削皮術の場合、ご希望があればカウンセリング当日に手術を行うことも可能です。

【カウンセリング】
まずはカウンセリングにお越しいただきます。実際にタトゥーをドクターが確認し、治療計画やアフターケア、お見積もりをお話いたします。

【写真撮影】
手術当日は、まず写真撮影から行います。
変化を確認するための写真素材ですので、カルテに保存する以外での使用はいたしません。

【点滴・麻酔】
まずは、感染症などの合併症を予防するため、抗生剤の点滴をした後、麻酔をしていきます。部分的なタトゥーの場合、局所麻酔を行いますが、局所麻酔時の痛みを軽減するために先に静脈麻酔を行うことがあります。そのため、ほとんど痛みを感じずに手術を行うことができます。

【手術】
タトゥーのある部分を医療用の特殊なカミソリを使用して削っていきます。
麻酔が効いているので痛みはありません。止血をして終了です。

【手術後】
状態に応じてリカバリールームで休憩いただけます。
休憩後はご帰宅いただけます。

【アフターケア】
術後はガーゼで患部を保護しています。3日ほどはご自身でガーゼを交換せず、クリニックに来院し、交換します。その際、再診と軟膏の塗布を行います。
一週間以降はご自身でガーゼを交換し、常に清潔な状態を保ち続けます。


3 削皮術でタトゥーが消えるまでの経過と期間

削皮術は一刻も早くタトゥーを消したい方におすすめの手法です。削皮を行った後、ガーゼがご自身で交換できる状態になれば、跡は大きく残っているものの、タトゥーは除去できている状態となります。
実際に東京イセアクリニックで削皮術にてタトゥーを除去した症例をもとに経過と皮膚がきれいな状態になるまでの期間を見ていきましょう。

【手術前】
症例1

上腕に30cm×25cmで入っているタトゥーです。切除術での除去の場合は4回の手術が必要であるため、一刻も早く除去したいという要望にお応えし、削皮術にてタトゥーを除去することにいたしました。削皮術ですと1回の手術にて除去可能なサイズです。

【術直後】
閲覧注意
手術直後はこのように全面が真っ赤になっている状態です。
この上から保護材を貼った状態で新しく皮膚が出来上がっていくのを待ちます。
術後から浸出液(血性~黄色)が多量にでます。浸出液とは、傷の表面からにじみ出る液体のことを言い、傷の治癒に重要な成分が多く含まれています。治癒の過程で必要な正常な経過です。

【手術4日後】
閲覧注意
表面に見える肌色のふやけているのは人工皮膚です。
痛みは痛み止めを服用することで抑えられていますが、このころからかゆみが伴います。浸出液はまだ出続けている状態で、クリニックでガーゼの交換を行います。

【手術2週間後】
閲覧注意
人工皮膚が貼ってある状態です。黒くなっているのは、血液や浸出液など皮膚が治そうとしている経過なので問題ありません。
これ以降、浸出液はほぼない状態となります。痛みもほとんどありませんが、かゆみが続いている状態です。シャワーも可能になります。

【手術約1ヶ月後】
閲覧注意
クリニックでの再診にて、人工皮膚を剥がしました。患部に赤みがあります。
これからはガーゼで保護していきます。ガーゼは引き続き11回のペースで交換頂き、ケアして頂きます。

【手術2ヶ月後】
閲覧注意
痛みが落ち着いて来る時期です。徐々に乾燥もしていますが、処方する軟膏の塗布を続け、ガーゼの交換も続けます。

【手術6ヶ月後】
症例7

手術後6ヶ月経つと上記のような状態になります。
まだ、赤みと盛り上がりはありますが、このまま渋い色になり、皮膚も柔らかくなってきます。乾燥やかゆみが少し残るため、保湿を心掛けてください。
以降も日焼けをしてしまうと、悪化してしまう可能性があるため、紫外線対策は徹底してください。


4 削皮術のダウンタイム中のアフターケア

経過を見ていくと分かる通り削皮術は、後は残るものの、早くタトゥー消せるため、有効な方法の一つですが、決してダウンタイムがない方法ではありません。傷跡が目立たなくなるまでの期間を見ると1年以上は経過を見ていく必要があります。

また、削皮術は、ダウンタイム中のアフターケアが特に重要となる手術です。術後の期間ごとのアフターケアをご説明します。

【術後約1週間】
浸出液が多量に出ますので、ガーゼの浸出液が上層までにじんできたら、ガーゼとテープは剥がさずに、オムツのみを交換して下さい。

【オムツのみの交換】
下記の写真のような状態でご自宅に帰宅されると思います。

手順1

まずは包帯を外し、包帯の下に巻いていあるオムツのみを交換してください。

手順2

下記の写真のようにテープから下は剥がさないようにしてください。

手順3

【1週間以内に再診に来られない方の場合のガーゼ交換方法】
1. 茶色いテープを剥がします。

手順4

2. シャワーでよく濡らしながら(クリニックでは、食塩水を使用します。)ガーゼをゆっくり剥がします。(この際、皮膚表面についている人工皮膚<白い綿のようなもの>は剥がさないようにして下さい)

手順5

3. 綺麗なガーゼ、タオルで傷の周囲の水気を拭き取った後、新たに清潔なガーゼをあて、白いテープで固定、その後、茶色いテープで固定します。

手順7

4. テープの上からオムツをあて、包帯を巻き、終了です。

手順9

オムツとは?

オムツとは、みなさんご存知の排泄サポートに使用されるオムツです。

手術直後は浸出液がとてもとてもとても多量に出るため、ガーゼでは間に合わず、吸水性に優れているオムツを当てていないとびしょびしょになってしまうほどです。

このような介護用オムツをガーゼの上から患部に当てることで浸出液を吸水してくれます。

オムツ出典:https://www.hakujuji.co.jp/salva/products/diapers/dp04_02.html

【術後約12週間】
医師より許可が出たらシャワーで傷を濡らしていただいても問題ありません。
ご自身でガーゼを交換します。

ガーゼの交換方法は、【1週間以内に再診に来られない場合のガーゼ交換方法】と同様です。

【ガーゼ交換の流れ】
① 患部にはシャワーをかけて洗浄し、綺麗なガーゼがタオルで傷の周囲の水気を拭き取ってください。
② ガーゼを当てテープで固定していきますが、浸出液が少なければオムツ保護は必要ありません。
③ 必要に応じて包帯やサポーターで固定していただいて終了です。

この頃から、シャワーで濡らさなくともガーゼが剥がれるようになりますが、剥がれにくいときはシャワーでよく濡らして下さい。

【注意!】
◎ 皮膚表面の人工皮膚を無理に剥がさないようにして下さい。人工皮膚はご自身の皮膚の再生とともに自然に剥がれてきます。
◎ 浸出液の量に応じて、ガーゼの枚数も調整してください。
◎ ガーゼ交換は最低2~3日に1回は行って下さい。ご自身が傷をオープンにした状態で毎日シャワー浴をされるようでしたら毎日ガーゼを交換してください。

【術後約2週間以降】
浸出液が少なくなり、人工皮膚が乾いてきます。この頃から人工皮膚が剥がれてきます。

引き続き、ガーゼの交換をご自身で行っていただきますが、ガーゼの交換方法は、【術後約1~2週間のガーゼ交換方法】と同様ですが、綺麗なガーゼがタオルで傷の周囲の水気を拭き取った後、ご自身で木ベラを使い、人工皮膚の上から軟膏を塗布してください。(すでに人工皮膚が剥がれている場合は、傷に直接、もしくはガーゼに軟膏を多めに塗布して傷を保護して下さい。)

ご自身の皮膚が乾くまで数ヶ月かかります。医師からの指示があるまで軟膏処置を継続してください。

【全期間に共通するアフターケア】
紫外線によるダメージを防ぐため直射日光を当てない
・皮膚に負担を掛けないよう運動や重い荷物を持つなどの行為は避ける


5 感染、傷跡、ケロイド・・・削皮術のリスク

危険

【感染】
現在、ほとんど見られませんが、患部の衛生管理を怠ると感染のリスクが考えられます。患部はガーゼで保護して頂き、術後3日間はご自身で外さずにお過ごし下さい。1週間後からはご自身でガーゼの交換をお願いしますが、清潔な状態を保ち、感染のリスクを防いでください。

【傷跡が残る】
リスクというよりも体質による部分も大きいのですが、ヤケドのような痕が残ることがあります。もちろんドクターの手技によりできるだけ傷跡が残らないようキレイに仕上げることも可能ですが、同じドクターが手術を行ったとしても部位やタトゥーの深さ、体質により、目立つ傷跡が残ってしまうことがあります。

【ケロイド状になる】
患部がケロイド状になることがあります。ドクターの手技によるものというよりは、体質によるものが多く、ケロイド体質の方、ほとんどがケロイド状になります。ステロイド注射を打つなどで目立たなくさせることが可能ですが、事前に体質の申告と仕上がりの共通認識が必要です。


6 削皮術の痛み

削皮術では、手術中の痛みは麻酔が効いているためありません。しかし、麻酔は2~3時間で効果がなくなってしまいます。麻酔の効果がなくなった後は、突っ張り感やヒリヒリとした痛みが続きます。

しかし、痛み止めを服用すると緩和される場合がほとんどです。中には強い痛みが続く方もいらっしゃいますが、痛み止めを服用しても強い痛みが残る場合は、合併症の可能性もありますので診察が必要です。


7 削皮術の値段は10cm×10cm 308,000円

削皮術の費用は、タトゥーの大きさによって異なります。
当イセアクリニックでは、10cm×10cm 308,000円(税込)を基準とし、実際にタトゥーをみながら算出しています。また、アフターケアに必要な物品や麻酔の料金は全て含まれております。
※笑気麻酔(3,300円/税込)静脈麻酔(33,000円/税込)は別途料金がかかります。

タトゥー除去は決して安価なものではありません。『タトゥーを入れたときの10倍の費用が掛かる』といったウワサもウソではないと思います。


8 クリニックの選び方

削皮術はもともとヤケド治療などでも使われてきた手法でした。そのため、形成外科出身のドクターであれば、特に訓練を受けている手法でもあるので、クリニックを選ぶ際に、形成外科出身のドクターがいる、また、形成外科の専門医がいるクリニックであると手技については安心できるでしょう。

また、痕が残ってしまうことも視野に入れ、もし痕を消したい場合、レーザー治療や切除術、傷跡修正など他に治療法を提案してくれるのか?といったアフターフォローもしっかりとしているクリニックだと安心です。


9 まとめ

いかがでしたでしょうか。
削皮術とは、タトゥー除去で用いられる、特殊なカミソリを使いタトゥーが入っている部分の皮膚を削る方法です。

【削皮術のメリット・デメリット】
タトゥーを早く取りたいが、切除術で複数回に分けて手術が必要といわれてしまった場合などでも削皮術であれば、一度の手術で除去することができるので、早くタトゥーを除去する必要がある方におすすめの手法です。しかし、ヤケドのような目立つ傷跡が残ってしまうことが大きなデメリットでもあります。

【手術からダウンタイムまで】
カウンセリング当日に手術ができ、タトゥーがその日のうちに取れるため、とてもスピーディーですが、傷跡は1年以上掛けて目立たないように治癒していくため、ダウンタイムが長い方法でもあります。また、傷跡をできるだけキレイにするためにアフターケアがとても重要となります。

【削皮術のリスク】
感染・傷跡・ケロイド 
こういったリスクを避けるため、技術のあるドクターを選ぶことも重要ですが、その人の体質や手術した部位によることが多いため、できるだけアフターフォローを行ってくれるクリニックで手術を行うことが大切です。

満足できるタトゥー除去ができるかどうかは、カウンセリングにてどれだけ不安を取り除けるかにも左右されます。削皮をお考えの方は、しっかりと不安や疑問を解決できるまでカウンセリングを受けて、納得のいくタトゥー除去をしてください。

 

 

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